Aviutl2がリリースされたらしいので触ってみる

2025年7月7日、動画編集用のフリーソフト「AviUtl2」がリリースされました。
AviUtl2の前身であるAviUtlをよく利用していたので、今回はAviUtl2を用いて簡単な動画の編集・出力を試してみようと思います。

そもそもAviUtlって?

AviUtlは1997年から存在する無料の動画編集ソフトで、様々なプラグインを導入して機能を拡張しやすい点が特徴です。昔から公開されているだけあり、プラグインも多種多様なものが有志の方々により公開されています。
使い方についてもたくさんの方が記事を公開していますので、そちらも参考にしてみてください。
《参考》AviUtlの易しい使い方

早速いろいろいじくり回してみる

①導入~動画ファイル読み込み
それでは早速AviUtl2を使ってみます。インストーラのダウンロードページは以下です。
AviUtlのお部屋

インストーラ版とexe版の2つがありますが、特にこだわりがなければインストーラ版でよいでしょう。
で、インストール後に起動してみた初期画面はこんな感じ。

画面中央上部に動画のプレビュー、下部分にタイムラインがあります。塗りつぶしていますが、左側にはディレクトリが表示されています。右側のウインドウはまだ不明なので一旦放置で。

ちなみに、前身のAviUtlの初期画面はこんな感じ。

ガチで何もありません。ウインドウに動画ファイルをD&Dすることで動画を編集することができます。
拡張編集プラグインを導入することで動画編集が行いやすくなります。(というより導入しないと編集ソフトとして圧倒的に使いづらさが目立ちます)
今回はAviUtl2について触っていくので、閑話休題。

左側のディレクトリから動画ファイルを探し、タイムラインにD&Dすることで、プレビューに動画が映るようになります。

今回はゲーム画面を録画した動画ファイルを用いて編集していきます。

②動画の切り取り、エフェクトの追加

動画の読み込みができたら、次は動画ファイルを編集したり、オブジェクトを追加してみます。(オブジェクト=字幕や画像など)
動画上で余計な操作を行って冗長になっている部分を切り取り、コンパクトにしてみましょう。
切り取りたい箇所の開始地点をタイムライン上で指定し、Shiftを押しながらタイムラインをクリックすると、開始地点から終了地点までを範囲選択できます。
その状態で動画ファイルのレイヤーを右クリックし、「切り取りして詰める」を選択すると選択範囲を切り取った状態にしてくれます。
(各画像はgifファイルとなっているので、クリックして動きを確認してみてください)

ただやってみるとわかりますが、(元動画にもよりますが)切り取ったままの状態では開始地点~終了地点までの内容がまるまる消えるわけですので、動画の繋ぎ目としてもちろん違和感があります。
この繋ぎ目の違和感を消すために、切り取られた前後の動画ファイルにエフェクトを使います。

切り取りしたあとはタイムライン上に2つの動画オブジェクトができているはずなので、前半の動画オブジェクトをレイヤー1からレイヤー2に移します。

レイヤーの関係性として、レイヤーの番号が大きくなるほど、編集で前面に表示されます。現在のレイヤーの配置だと、
レイヤー1:動画後半部分
レイヤー2:動画前半部分
となるので、前半部分が優先して画面に表示されます。

エフェクトをかけるのは、このレイヤー分けした動画のうち、動画前半部分になります。先ほど放置していた右側下部を見ると、現在選択しているオブジェクトの詳細情報が表示されています。
詳細情報の「+」部分をクリック→切り替え効果 と選択すると、動画の冒頭と最後にかかるエフェクトが選択可能です。今回はフェードというエフェクトを選択します。

これでレイヤー2の動画オブジェクトに対して画面切り替えのエフェクトをかけることができました。
ただし、このままでは前半動画のエフェクトで暗転→後半動画がいきなり映る、という状態になっているので、タイムライン上にある後半動画のオブジェクトを、前半動画の最後の部分に少し重なるようにします。
やり方は簡単で、後半動画、つまりレイヤー1に配置してある動画オブジェクトの先頭部分が、レイヤー2の動画の最後部分と重なるようにタイムライン上の配置を動かすだけです。

これで、いい感じに動画を繋ぐことができました。
ちなみに、現状だと動画の冒頭にもフェードがかかっている状態なので、冒頭にのみエフェクトをつけたい・消したい場合は、右側のオブジェクトの詳細情報の下側に、フェード(エフェクトの名称)という項目が追加されているので、そちらで編集可能です。

③オブジェクトの追加・編集

次は、字幕を入れてみたいと思います。
タイムライン上でオブジェクトが配置されていない部分を右クリック→オブジェクトの追加→テキスト の順で字幕を入れることができます。
今回はレイヤー3に字幕用のテキストオブジェクトを追加しました。レイヤーは数字の大きいレイヤーほど前面に表示されるので、これで動画上に字幕が表示されるようになります。
逆に、動画オブジェクトよりも前のレイヤーにオブジェクトを配置してしまうと、字幕が表示されないので注意しましょう。

今度は字幕で表示する内容を記載します。
テキストオブジェクトを選択したあと、右側の詳細情報を下の方にスクロールするとテキストボックスがあるので、そちらで字幕として表示する内容を編集できます。なお、編集した内容はプレビューにリアルタイムで反映されます。
テキストの表示も詳細情報から変更可能なので、お好みのフォントにしましょう。画面上に表示される時間もタイムライン上のオブジェクトから変更可能です。

表示したいテキストが決まったら、画面上のどこに配置するかを決めます。
詳細情報からx軸、y軸を指定することでも編集可能ですが、今回はプレビュー上のオブジェクトを移動する方法で配置場所を決めます。(多分プレビュー上で移動している人がほとんどのはず。。)
これで字幕の編集もできました。

④動画の出力

編集に問題がなければ、あとは動画ファイルとして出力するだけです。
出力はウインドウ左上の「ファイル」→「ファイル出力」から可能です……が、デフォルトのままだとaviファイル、pngファイル、jpegファイルの3形式でしか出力できません。

動画ファイルのフォーマットとしてメジャーなのはmp4ファイルですが、mp4で出力したい場合はどうするかというと、プラグインを導入する必要があります。
https://apps.esugo.net/aviutl2-mp4exporter/
上記サイトにプラグインの導入方法まで記載されていますので、mp4で出力したい場合はそちらを参考にしてみてください。今回はavi形式で出力してみます。
出力形式を選択すると、保存用のダイアログボックスが開くので、保存場所・ファイル名を指定したあとに保存を押すと、動画出力が始まります。出力中は画面下部に出力状況が表示されるので、終わるまで気長に待ちましょう。

出力が完了したら、出力したファイルに問題がないか一通りご確認ください。

まとめ

今回はAviUtl2を使って動画編集をしてみました。使用感としては、AviUtlと比較してUIがひとまとめになってかなり操作しやすくなりました。
まだリリースされたばかりのソフトのため、AviUtl2用のプラグインはまだまだ充足しておらず、AviUtlのプラグインとも互換性がないため、初代をカスタムして使っていた人にとっては「初代のほうが使いやすい」という感想も挙がるかと思います。その反面、動画編集をしたことがない・AviUtlを触ったことはあるがあまり使っていなかったという人にとってはAviUtl2のほうが圧倒的に使いやすいかと思います。
これからAviUtl2用のプラグインもどんどん作られていくと思うので、将来性はかなり高い編集ソフトだと感じました。